クリティカルケアとは、命の危機に瀕する重症患者さんの命を守るケアのことをいいます。現場では、看護師の立ち回り方が患者さんの命を左右するといっても過言ではありません。看護師は医師と協力しながら、患者さんの状態を常に観察する必要があります。生命の危機にあるため、体温や心拍数、血圧などのバイタルサインをチェックし、異常があればすぐさま医師に報告しなければなりません。バイタルサイン以外にも、異常を感じる気付きがあれば、すぐに共有することが求められます。

患者さんに対しては、快適に過ごせるよう療養環境を整え、寄り添いのケアで心身のストレスをケアしなければなりません。
一番、患者さんの側にいる時間が長い看護師は、患者さんやその家族にとっての心の支えでもあります。特に重症状態にある患者さんと、その家族は、大きな不安と心配を抱えているものです。そんなとき、心強い看護師が側にいてくれれば、それは大きな安心感につながります。看護師は、そうした自身の立場を理解したうえで、患者さんと家族の気持ちを汲み取り、声掛けをする気遣いを発揮することが大切です。

加えて、看護師は他の医療スタッフとの連携を図る橋渡し的な役割も担っています。患者さんの情報を共有し、患者さん自身の声も代弁し、チーム全体で最適な治療ができるよう、フォローしなければなりません。医療従事者と患者さんとの間の円滑な情報交換が行われることにより、質の高い医療を実現できるのです。

このように、クリティカルケアにおける看護師の役割は多岐にわたっています。人の命と向き合う日々は、プレッシャーとの闘いであり、非常に大変なことでもあります。しかしその中で、患者さんが回復していく姿を間近で見られるのは、大きな喜びとなるのは確かです。看護師として人の命を救い、大いに成長したいと願うなら、クリティカルケアに関わる経験は大変有意義なものになるはずです。心惹かれた方は、クリティカルケアの看護師のリアルをチェックしてみてはいかがでしょうか。